2017.10.17 14:30

【71回県展 特選画廊】(6)洋画「登山道」水野厚男(黒潮町)

山で人生を表現

 苦しい道を登った先に開ける絶景や、達成感。「山には人生が濃縮されている」と登山の魅力を語る。

 山に通う中で出合ったブナに引かれ、約10年間、ブナを描き続けてきた。昨年は北アルプスの厳しい山容を表現した作品で褒状を受賞し、「山も描ける、と手応えがあった」。

 今回は、北穂高岳の山頂から槍ケ岳を望んだ風景を題材にした。ジグザグの登山道が延びる先に、槍ケ岳がそそり立つ。「山道は上がったり下りたりしながら続いていく。仕事や趣味など、見た人がいろんな目標と重ね合わせられるのでは、と思います。構図と内容に相当悩みました」

 写真を基に正確な線を心掛け、自身のイメージに沿った「古めかしさ」のある色を重ねて、崇高さと迫力が漂う作品に仕上げた。

 山に魅せられた水野さんの自宅は、意外にも潮騒が聞こえる浜辺にあり、流木を拾って雑貨を手作りすることも。休みながらキャンバスに向かう日々もまた「山登りと一緒」と笑う。「ずっと見ていたいと思ったり、自分自身を見詰めてもらえる絵を描きたい」と、この道を歩み続ける。

 みずの・あつお 1958年幡多郡黒潮町生まれ。褒状2回。特選2回目。

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カテゴリー: 文化・芸能県展文化幡多


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