2017.10.14 14:55

【71回県展 特選画廊】(4)日本画「明日へ」高岡真由子(高知市)

一瞬の美に思い重ね
 夕焼けから夕闇へと空が移ろう時、自宅近くにある小道が幻想的な風景に変わる。
 
 「自然に包まれるような気持ちになって、明日へと希望が湧いてきます。一番好きな瞬間をいつか描きたいと思っていました」。暖色系を主体にした絵に思いがにじむ。
 
 高知市出身の父親が転勤族のため、県外で生まれ育った。10歳から高校生まで洋画に親しみ、日本画と向き合ったのは25歳の時。短大卒業後、銀行で働いていたが、「美術の勉強がしたい」と貯金をはたいて嵯峨美術短大に入り直した。「岩絵の具の美しさに引き込まれ、筆で和紙に描く時の何とも言えない感覚に感動しました」
 
 4年ほど後、帰郷していた父親が亡くなり、母親と暮らすため同市へ。その後、夫の転勤で1年間四万十市で暮らした。日本画教室に通い、県展を目指して情熱を注ぐ仲間に刺激を受けた。
 
 「高知にいなかったらこれほど熱心に日本画を描いていなかったかも。夕焼けを見ていると家族や恩師、いろんな人に感謝の気持ちが湧き起こってきます」。優しい色合いにはそんな思いも重ねられている。
 

 たかおか・まゆこ 1971年兵庫県明石市生まれ。褒状1回。初特選。

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カテゴリー: 文化・芸能県展文化


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